“ジャニーズの女帝”が見せた涙
昨年のSMAP解散にいたる過程であらためて注目されたように、メリーに対しては毀誉褒貶がある。だが、彼女の言動がタレントたちへの深い思いから出るものであることは間違いない。先に引用した2015年の『週刊文春』のインタビュー中には、親しかった近藤真彦の母親が亡くなったとき、今後は自分が彼の面倒を見なければならないと思ったと語りながら涙を流す一幕もあった。ジャニーの哲学は「来る者は選ぶ、去る者は追わず」だという。メリーもそれは同じはずだ。それゆえ、多くの別離も経験してきたことだろう。ときに冷徹ともいわれる“ジャニーズの女帝”は、孤独の人であるのかもしれない。