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二宮和也の天才的なアドリブと洞察力…努力を見せない男の“隠れた努力”を目撃!
2018.05.18
そんな不調の4月ドラマだけど、視聴率的に第4位につけているのは、忘れちゃいけない二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)。当初は米倉涼子主演の大ヒット作『ドクターX~外科医 大門未知子~』(テレビ朝日系)を超える医療ドラマと噂されていたんだけど、それは置いといて。やっぱりニノの演技力は卓越していると認めざるを得ないわよね。
よく「二宮和也は天才!」と評されて、今回のドラマのインタビューでも「あなたは自分が天才だと思いますか?」と、いろんな人から聞かれちゃったんですって。アツも悔しいけど、昔からちょいちょいこの質問を繰り返してきたの。何かあの演技を見ていると、自然と聞きたくなっちゃうのよね。
そのたびに苦笑いされて「天才? 天才ってどんな人だろうね。何なんだろう?」なんてはぐらかされて。「共演する女優さんたちにもよく聞かれるのよ。『あの演技はどうやったんですか? どんな役作りをするんですか?』って。まぁその都度、何とか答えるんだけどさ。同業者から興味を持たれるのは嬉しいよね」と至ってクールなニノなんだけど、一緒に仕事をしたことがあるドラマプロデューサーたちは「二宮和也は決して天才として生まれたわけじゃなくて、努力の上に成り立った天才なんだ!」って、みんながみんな言うの。でも「その努力する姿は人に見せない」のがいかにもニノらしいけど。
ドラマの現場には台本は持ち込まない。どんなに忙しくてもセリフはすべて頭に人っていて、手に持っているのはゲーム機だけ。今回も小泉孝太郎さんが「本番直前までゲームをしてる。どうやって瞬時に役になり切れるのか、本当にわからない。僕には信じられないよ」と驚いていたけれど、いつもこんな感じ。
スタジオ前室では、タバコをくゆらせながら竹内涼真くんや葵わかなちゃんの話し相手になったり、悩み続ける涼真くんにさりげなくアドバイスをしたり。アドリブもプロデューサーの度肝を抜くようなものをすんなりやっちゃって、その全部がドラマ細部にまで気を配った的確なアドリブなんですって。今までいろんな後輩たちがニノからアドバイスをもらってたけど「とにかく上から目線じゃないの。絶対に偉そうじゃなくて、本当にハッと気づかせてくれる一言をくれる。二宮さんの観察力ハンパない」と誰もが絶賛するのよね。「他人に興味ない」風を装いつつも、実はちゃんと見ていて、何気なく重要ポイントを伝えていく。ニノったら、なんてカッコイイんでしょ。
連ドラ主演は4年ぶりだけど、前回の『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ系)の時も、いっぱいの野球部の若い連中を相手にきちんと適材適所な指示を出していて、優しく細やかにみんなの面倒を見ていたわ。
ある時、撮影当日に台本が大幅に変更されて、それが8ページぐらいあってね。いくらニノでもそんな急には覚えられないだろうなと思ってたんだけど、「とんでもない集中力を発揮して、ものの1時間ぐらいで完璧に覚えてきた」とプロデューサーもびっくりしていたわ。
でもね、「ニノは天才じゃないと思った。スタジオの個室に閉じこもって何度も何度も声に出してセリフを言い続けた。休みもせずに、ひたすらずっと練習してた。大丈夫? って聞いたら『焦ってるよ、時間ないしさ。大丈夫じゃないけど、やるしかねーから』って。努力してる所をちょっとだけ見せてもらえた気がして感動しちゃったよ」と言ってたの。スタジオ内の食堂でお気楽に伸びたラーメンをすすりながら待っていたアツは、その話を聞いて鳥肌が立っちゃったわ。「そりゃ努力の上に天才は作られるんだな」って改めて感心。
「役作り? 役作りってどうやるんだろ? 天才って何者? 俺? 俺は天才とはまた違う生き物だと思うよ」と、役者論に関しては決して多くは語ってくれないんだけど、あの数々の演技の中に答えが隠されているんだから、聞くだけ野暮ってもんなのかもね。うっかり毎回、どうしても知りたくなって聞いちゃうんだけど、ニノの演技は見て感じればいいのかもしれないわ。
特に今回は、涼真くんたち若手の台頭も面白いけど、ベテランの市川猿之助さんや内野聖陽さんたちがいらっしゃって、敵対しあうヒリヒリ感がたまらないわよね。猿之助さんは歌舞伎界の重鎮なのに、現場ではみんなを笑わせたりと気さくなお人柄で、内野さんは口数は少ないんだけど、存在そのものがもう重厚で。「俺は台本をもらうとグツグツ煮込んじゃうタイプで、夜な夜なあーでもないこーでもないと一人鍋なんだよ。まさに鍋奉行(笑)。セリフを発するまでに時間がかかるすごく面倒くさい役者」なんだと、インタビューで自虐的に答えてくださったんだけど、ニノとのやりとりのどの瞬間も、何か謎や嘘がありそうで目が離せないものね。ま、大ベテラン相手にさらりと演技をする(かのように見せる)ニノがやっぱり一番すごいけど!
秋には米倉さんの新作ドラマがスタートするそうで、大門未知子ロスは耐えられそうにないけど、今はそれより『ブラックペアン』のシリーズ化を希望したいわ。まぁニノの刑事ドラマでもいいけど。「テレビ見ない。そもそも部屋にないもん。YouTube見てるかゲームしてるかどっちかだな」という若い世代のテレビ離れを止められるのは、もう本物の演技派俳優たちが出演する内容の濃い刑事ドラマor医療ドラマだけなのかもしれないわ。その第一人者はまずは怪優?二宮和也なのかも。あの自然っぽく見える超越した演技、教えてもらえなくてもやっぱりその謎が知りたいしね。ニノに何度も聞きたくなっちゃう気持ち、わかっていただけると幸いです。努力型天才俳優 二宮和也から、いつか答えをもらえる日が来るまで、アツも精進致しますっ、ハイ!
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